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アーユルヴェーダ叢書

『新版アーユルヴェーダの世界』─統合医療へ向けて─
   

幡井勉著
ISBN978-4-86103-003-1 C0014  
四六並製 初版第1刷/2000年10月 改訂版第3刷/2009年9月
2500円+税
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パンチャカルマの現場から多数の症例を紹介。斯界の第一人者が、日常生活と結びついたアーユルヴェーダの魅力を語り、その軌跡を振り返る。
「21世紀はアーユルヴェーダを中心とした健康科学の時代になると確信しています」(本文より)


【目次】
第1章 回想のアーユルヴェーダ─三〇年の軌跡
第2章 アーユルヴェーダとは
第3章 アーユルヴェーダと日常生活
第4章 アーユルヴェーダ治療(パンチャカルマ)の現場から
第5章 二一世紀の統合医療


  
 今のところ日本でアーユルヴェーダ治療を取り入れている病院は数えるほどしかありません。マーッサージを行っているところはポツポツありますが、本格的に臨床に取り入れているところとなると、ほとんどないといってよいでしょう。私のクリニックでも、漢方や鍼灸などを取り入れているので、アーユルヴェーダ専門ではありません。
  それでも、私が本格的にアーユルヴェーダ治療に乗り出してから一〇年が過ぎました。その間に私のアーユルヴェーダ治療を受けた患者は延べ一〇、〇〇〇人にのぼります。
  この章では、今までの自分の臨床経験を踏まえながら、アーユルヴェーダ治療の理論と実際を記してみたいと思います。

浄化の医学

(略)

パンチャカルマとは
  アーユルヴェーダの基本となる概念は、これまでにも説明しましたが、三つのドーシャ(トリドーシャ)です。つまりヴァー夕(風)、ピッタ(火)、カバ(水)で、これは漢方の気・血・水に似た考えです。
  アーユルヴェーダではこの三つの要素があらゆる生命体を構成し、バランスを取っていると考えます。これらは、実際に物質として目に見えるものではありません。単なる物質を超えたものを表しているのです。つまり、物質を超えた概念を本質的なものとして捉えることが、アーユルヴェーダあるいは東洋医学の特徴であり、基本なのです。
  そして、三つが均衡を保って調和しているときは人間は健康ですが、一つあるいは二つ、さらには三つとも増加したり悪化して、ドーシャのバランスが崩れると疾病が生じます。アーユルヴェーダでは、その状態を問診や脈診などによって診断し、突出したドーシャを減少・緩和させるために食物や薬物を処方するのですが、こうした療法でも結果が現れない場合に、パンチャカルマが施されるのです。
  中国医学では、大きく分けて、内服薬を使う漢方と、手技的な鍼灸とがありますが、アーユルヴェーダにおけるパンチャカルマは、この鍼灸に匹敵する治療法であるとも言えます。
  パンチャカルマとは「五つ(パンチヤ)の治療法(カルマ」という意味で、具体的には催吐法、瀉下法、浣腸法、点鼻法(経鼻法)、瀉血法の五つの療法を指します。

(略)

 五つの治療法のどれを選ぶかは、患者の疾病の原因であるドーシャがどれであるかによって決まってきます。ただし、これらの五つのドーシャ除去法(中心処置〔プラダーナ・カルマ〕とも呼びます)は患者に対する刺激が強いので、これらの治療法を行う前に前処置(プールヴア・カルマ)を行う必要があります。前処置には、消化剤法(バーチヤナ)、油剤法(スネーハナ)、サウナまたは蒸気浴による発汗法(スヴューダナ)があります。

(略)

 また、中心処置の後には、回復のために後処置(パシュチャート・カルマ)を行うことが必要とされています。後処置には食餌法(サンサルジャナ)、強壮剤法(ラサーヤナ)、鎮静剤法(シャマナ)の三つがあります。

(略)

パンチャカルマの原理と手順

(略)

パンチャカルマの効用
  私のクリニックでは、一九九三年からパンチャカルマを本格的に臨床に取り入れ、以来今日までに延べ一〇、〇〇〇人以上の人たちに治療を施してきました。ただし、前にも記したとおり、パンチャカルマを完全に行っているわけではなく、具体的に実施した主な治療は、前処置のうちの油剤法に属するアビヤンガとシロー・ダーラーおよび発汗法、中心処置のうちの経鼻法、浣腸法、瀉血法です。
  主な疾患には次のようなものが挙げられます。

●肩こり、腰痛、神経痛
●自律神経失調症
●慢性疲労症候群
●アトピー性皮膚炎
●不眠症
●眼精疲労
●肥満症

 またこの他にも、慢性肝炎、高血圧症、糖尿病、慢性関節リウマチ、気管支喘息、甲状腺中毒症などの生活習慣病、クローン病、多発性硬化症、IgA腎症などの難病が若干ですがありました。また、単に経験だけという人、より健康になりたいという人がおよそ一割を占めています。
これらの疾患に対して、具体的には次のような方法がとられました。

(略)

 こうした治療のうち、効果の著しかった例は次のようなものです。

(症例1〜16 略)

(第4章 アーユルヴェーダ治療(パンチャカルマ)の現場からより<抜粋>)


 
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