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トランス・ヒマラヤ密教叢書

『シークレットドクトリンを読む』

 
スタンザ9 人間の最期の進化

33.動物たちが犯した罪を見て、人類の創造に参加しなかったルハーたち(智慧の子たち)は泣いて、こういった。・・・

34.《心を持たない亜人類はわたしたちの未来の住居を汚した(a)。これがカルマだ。我々は他の者たちの中に住もう。わたしたちは、これより悪いことが起こらないように彼らを教えて善くしよう》。彼らはそうした・・・

(a)注釈書は《転落》にさきだって起きたことの詳細をつぎのように説明している。

 《人類の第四進化期の初期に、人類はいくつかの多様な方向に分岐した。最初の人類の外見は一様ではなかった。というのは、盲目的な自然の試みの一部である未知の巨大な動物たちによって、人類の身体となるべきもの(卵の形をしていて、殻に覆われている)はしばしば干渉されたからだ。その結果、半人半獣の怪物のような混血した人種が誕生した。彼らは、失敗作だったので、まだひ弱で未熟な身体をしのぐ心的潜在力をもっていたにもかかわらず、長く生きることを許されなかった。卵から生まれた子たちは、この混血人種の女性をめとって、さらなる怪物人間を生んだ。しばらくすると、動物種族も人間種族も均衡し、完全に分離し、混合しなくなった。人間は意志によって子をつくらなくなり、子を産むようになった。だが、古代の人間は、人間だけでなく動物も子として産んだのだ。それゆえ、もはや意志から子孫を生みだすことができなくなったとき、男たちは、他の種族の雌たちと交わって巨人族やその他さまざまな動物たちをつくりだしたが、しゃべれない生物たちの父であることを認めるのを拒否するようになったと、聖者たちはいう。このような状態を見て、第三根幹人類と第四根幹人類の王たちと主たちは、罪深い混合を禁じた。それはカルマに影響をあたえ、新しいカルマが形成された。神聖な王たちは、彼らを生殖不能にし、赤い人種と青い人種を滅ぼした》。

 他の注釈書には、こう記してある。

 《青い顔や、赤い顔をした動物人間たちが、かなり後の時代になってもまだ存在していた。彼らは、人間と動物の混合から生まれたのではなく、堕落の結果生まれた末裔だ》。

 他の箇所には、こう記してある。

 《赤毛の浅黒い人間たちは、四つ足ではいまわり、ときどき人間のように起ちあがって、また四つ足にもどる。父たちのようにしゃべり、巨大な母たちのように四つ足で駆ける》。

【訳者解説】

▼赤い人種と青い人種

 後期の第三根幹人類(レムリア人)は初期の第四根幹人類(アトランティス人)と同居している。この時代の特徴は、欲望が高まって最高頂に達し、支配欲と動物的性欲が異常に高まったということだ。性欲は強いのに、もはや意志の力で子をつくれなくなっていた男性たちは、他の種族の雌と交わった。その結果、生まれたのが半人半獣たちだ。秘教は、『創世記』やグノーシス系の教典に記されている「カインとアベルの物語」(SD2のスタンザ7の27の【訳者解説】「大師たち」参照)におけるカインの行動は、このことを象徴的に述べたものだと解釈している。

 アトランティスでは、人間だけでなく、半人半獣たちが町のなかを徘徊していた。第四根幹人類は、メンタル体――スタンザ35ではマナス(心)と呼ばれている――を発達させたので、倫理的な対立・葛藤も大きくなった。欲望にかられた人間たちは、性欲だけではなく、支配欲も強まっていたので、黒魔術に手をそめ、倫理においても退廃した。そのため、アトランティスの首都《黄金門の都市》は退廃し、各地で軍閥同士がはげしい魔術戦争をくりひろげたと伝えられている。このような抗争を続けるうちに、彼らは堕落して、動物人間(赤い人種と青い人種)になった。

35.それで、すべての者にマナス(心)が付与された。彼らは心を持たない亜人類の罪を見た。

36.第四根幹人類は言葉を発達させた。

【訳者解説】

▼言葉を発達させた

 これは裏を返せば、テレパシー的な意思伝達能力を失ったことを意味する。言葉の発達は、(1)メンタル体の発達、(2)個人意識の発達と関係している。言葉は、論理思考というメンタル体の主機能が生み出すものであり、言語による意思伝達は、テレパシー的な一体感をともなわないため、孤独感をつのらせるが、個を強化し、個の自立をうながすというはたらきがある。個の強化・自立、つまり、個人意識の完成は、ルシファー復活の条件となっている。個人意識の完成の先に何があるのだろううか? 秘教は、地球意識があると教えている。これは全地球的な集団意識で、個人や民族の枠組みを超えた意識だ。地球環境問題、資源問題、人口問題、食糧問題、エネルギー問題、貧困、移住、国際的な犯罪や災害などを解決するための基礎になる。

37.一なる両性具有者は二になった。巨大な魚、鳥、そして頭部が甲羅で覆われた蛇たちのように、いまだ両性具有だった生物たちもまた分離した(a)。

(a)注釈書の第六巻には、つぎのような一節がある。その概要はつぎの通りだ。

 《第三根幹人類が分離し、動物人間を生みだすという罪に落ちたとき、これらの動物たちは狂暴になり、人間と動物の関係は破壊的なものになった。それまで、罪はなく、命を奪い合うということもなかった。分離の直後にサティヤ・ユガが終わった。永遠の春に、周期的な変化が生じ、やがて四季になった。人間たちは、寒さを避けるためにシェルターをつくり、衣服を着るようになった。人間たちは、すぐれた父たち、つまり、高次の神々と天使たちに訴えた。光の賢明な蛇と龍たちと、ブッダたちの先駆者が降りてきた。神聖な王たちが降りてきて、人間たちに科学と芸術を教えた。なぜなら、人間たちは、真っ白な凍った屍になってしまった最初の大地(第一根幹人類が住んでいたエデン)に、もはや住めなくなっていたからだ》。

【訳注】

*サティヤ・ユガ ユガとはヒンドゥー教でつかう時間の単位。サティヤ・ユガは黄金時代で、トレター・ユガ、ドゥワパラ・ユガとすすむにしたがって時代は悪化し、カリ・ユガで暗黒時代になる。一ユガ年は通常の三六〇年に相当する。

【訳者解説】

▼一なる両性具有者は二になった

 もし、人間や動物たちが、無性生殖で、つまり、細胞分裂のようなかたちで親から分裂して増えるとすると、親が第一光線上の存在なら、その子孫は永遠に第一光線上の存在であり、他の光線が混じることはない。光線の混合をうながして、進化を刺激するためには、どうしても男女両性に分かれて、有性生殖する必要があった。

 
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